島津薩摩切子について
ABOUT “SHIMADZU SATSUMA KIRIKO”
“島津薩摩切子”
とは?
“島津薩摩切子”は、株式会社島津興業薩摩ガラス工芸が製造する薩摩切子の登録商標です。
昔の薩摩切子はどれくらい残っているの?
確認されている限りでは、現存する薩摩切子は百数十点といわれています。
個人で所蔵されている方もいらっしゃいますが、多くは博物館や美術館にございます。
鹿児島の磯仙巌園にある尚古集成館では、当時の脚付蓋物や脚付杯、三段重、小付鉢等を収蔵しています。
薩摩切子は伝統的工芸品に指定されていないの?
2022年4月現在、経済産業大臣が指定する国の伝統的工芸品に、薩摩切子は指定されておりません。長期に渡り途絶えていたことも理由のひとつではないかといわれています。
鹿児島県の伝統的工芸品には指定されています。
なぜ薩摩切子は一時途絶えたの?
島津斉彬の命によって藩の事業として誕生した薩摩切子ですが、斉彬逝去の後、財政整理のため集成館事業は縮小、さらに薩英戦争から幕末に至る動乱の中で次第に衰退していきます。明治以降は薩摩藩自体も廃藩となり、明治10年の西南戦争の頃には途絶えたのではないかといわれています。
薩摩切子と江戸切子との違いは?
薩摩切子の魅力のひとつが“ぼかし”と呼ばれるグラデーションです。
厚い色ガラスを被せ、彫る深さによって色の濃淡が生じます。
ガラス自体が厚く、クリスタルガラスでもあるので程よい重量感もあります。
江戸切子は色を薄く被せ、カットすることで色を削り透明にする為、カットは鮮明で、色と透明のコントラストがはっきりしています。
工房や商品によってソーダガラスやクリスタルガラスなど様々な素材が使用されています。
クリスタルガラスとは?
クリスタルガラスは“クリスタルでできたガラス”ではなく、“クリスタルのような美しさのガラス”です。
高品位の無色透明ガラスで、透明度や屈折率が高い特徴があります。
素材としては鉛ガラスです。
日本では古来より鉛を含むガラスが作られており、昔の薩摩切子も同様です。現代では溶出規格が定められていますので、その基準内で製造しています。
鉛を含むガラスは柔らかく、また窯を浸食するリスクが高くなるので、一般的なソーダガラス等とくらべて溶解・成形が難しくなり、また設備や原料に多額のコストがかかります。
文様は何種類あるの?
昔からの代表的な文様として魚子・麻の葉・籠目・蜘蛛の巣・菊などがございます。これらは吉祥文として親しまれていますが、それ以外にも特段名前の付いていないカットもございます。
また、流炎文のように現代にデザインされたカットもあり、文様の数は明確にしていません。
また、薩摩切子は複数の文様を組み合わせて表現するという特徴があり、その組み合わせ方でバリエーションが広がっていきます。
色によって値段が違う理由は?
着色に使用する原料の違いや、製造工程の複雑さ、難しさによって異なります。金赤や島津紫などは純金を使用したり、発色させるまでの工程が多く、他の色よりも高くなっております。また、黄色は発色が特に難しく、苦労して作られている色です。
薩摩切子の製作体験はできますか?
仙巌園に開設された文化体験施設でカット体験を実施しています。
ご予約は仙巌園カット体験のページよりお願いいたします。
購入について
PURCHASING SATSUMA KIRIKO
どこで購入できるの?
定番品は当ホームページ内のオンラインショップより購入することができます。
また、鹿児島磯地区にある直営店や全国のお取扱店でも購入することができます。
詳細は“お取扱店”のページをご参照ください。
昔の薩摩切子は購入できないの?
当社は古物商の資格を有しておらず、19世紀に作られた薩摩切子の販売・斡旋は行っておりません。
カタログ以外の商品や作家の作品は購入できないの?
カタログ掲載の定番品以外にも、周年事業や特別なイベントで製作する商品がございます。
これらは取扱店が限定される場合がございますので、鹿児島磯地区にある直営店や当該のイベント・対象となるお取扱店でお求めいただくことができます。
作家の作品は、基本的には美術画廊催事でのお取扱が中心となりますが、鹿児島磯地区にある直営店でも一部展示販売する場合がございます。
島津薩摩切子であることの見分け方は?
商品(一部のアクセサリを除く)には、復元品は活字体で“SHIMADZU”、それ以外は筆記体で“Shimadzu”と刻印されています。
また、木箱には復元品は尚古集成館監修の表記と落款、それ以外は島津磯斉彬竈の表記と薩摩ガラス工芸の落款が捺印されています。
木箱だけ購入できるの?
木箱だけの販売は行っておりません。
ただし、古くなった場合や傷んだ木箱の有償交換は承っています。
商品の取扱いについて
USING SATSUMA KIRIKO
お湯を注いでも大丈夫ですか?
薩摩切子のクリスタルガラスは、急冷急熱に大変弱いため、直接熱湯を注がないでください。また、大量に氷をご使用されることもご遠慮ください。
お湯割りはできますか?
薩摩切子は耐熱ガラスではありませんので、お湯を入れた時に割れてしまう可能性が高く、基本的にはできません。*人肌くらいの温度であれば大丈夫です。
乾杯でグラス同士を合わせてもいいですか?
クリスタルガラスはガラスの中でも柔らかい素材です。またグラスの口部分は比較的薄く作られています。合わせた際に欠けてしまう場合もございます。乾杯のときはささげ持つようにし、グラスの口元を当てないようにしてください。
電子レンジ対応ですか?
薩摩切子は電子レンジに対応しておりません。
重ねて収納してもいいですか?
収納の際は、ガラス同士が直接あたらないようにご注意ください。収納で重ねるときは、器の間に紙か布を挟んでください。
お手入れ方法
CARING FOR SATSUMA KIRIKO
薩摩切子を末永くご愛用いただくために
薩摩切子は耐熱ガラスではありません。
またガラス製品であるため、割れてしまった際にその破片でケガをしてしまう場合もございます。
下記の内容をお読みいただき、皆さまの豊かな生活の一部として薩摩切子をご使用いただけますと幸いです。
お手入れはどうすればよいですか?
洗浄のときは、スポンジか柔らかい布に食器用洗剤をつけ、よく泡立ててから丁寧に洗います。カット面は時々やわらかいブラシで洗ってください。
ぬるま湯で十分にすすぎ、乾ききらないうちに大きめの布で水気を拭き取ってください。
食洗機、食器乾燥機は使えますか?
食器洗乾燥機は使用しないでください。
ガラスの曇りをとる方法は?
薩摩切子を使い続けていると、水垢などでガラスが曇ることがございます。その時は、キッチンハイターを水に溶かし、数時間浸けていただくことで綺麗になることがあります。また、時々布でくるむようにして、指や手のひらが直接触れないように磨いてください。しかし、まずは水垢などが付かないよう洗った際に早めに水気を拭き取ることを心がけましょう。
箱書きについて
ABOUT "HAKOGAKI"
島津薩摩切子はアクセサリーなどの一部の商品を除き、商品は木箱に収めています。
通常は桐箱の蓋、表と裏に『島津薩摩切子/商品名/製作元/落款』が記されています。
特別なお祝いや記念の言葉を箱に入れたいとご希望される方のために、桐箱の蓋うら面にお入れできるよう、ご依頼を承っています。
特別な箱書きはどこに頼めばよいですか?
島津薩摩切子の公式オンラインショップ、直営店、お取扱店でご購入の際にご依頼いただくことができます。但し、一部お取扱店のECサイトなどでは対応できない場合もございます。
特別な箱書きにはどれくらいの日数がかかりますか?
通常であれば2週間ほどで仕上げることができますが、繁忙期や大量のご依頼を頂く場合は3~数週間頂く場合もございます。ご依頼の際は日数に余裕を持ってご相談ください。
文字数などの制限はありますか?
箱の大きさや箱書きの内容にもよりますが、例えば猪口の場合だと1行当たり9~10文字程度までで、5行程度を目安にしてください。
筆書きで、日本語、縦書きが基本となります。
数字は漢数字に変換させていただきますのでご了承ください
どのような内容を書くことができますか?
筆書きで、日本語、縦書きで書ける内容であれば承ることができますが、通例としては、
① 贈り先様
② 表書き
③ 日付(具体的に特定できない場合は令和〇年〇月吉日など)
④ 贈り主様
が一般的です。
筆耕者の文字が気に入らない場合は?
恐れ入りますが筆耕者をお選びいただくことは出来ません。
熨斗(のし)紙について
ABOUT "NOSHI"
熨斗紙のお取扱についてはお買い求めのお取扱店にお問い合わせください。
公式オンラインショップおよび直営店の仕様については「包装・贈り物について」をご覧ください。
“包装・贈り物について”はこちら
包装・紙袋について
ABOUT GIFT WRAPPING
包装紙や紙袋のデザインはどのようなものですか?
包装紙および紙袋はご購入されるお取扱店によって異なります。
公式オンラインショップおよび直営店の仕様については「包装・贈り物について」をご覧ください。