島津薩摩切子
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第一回第二回【番外編:直営店店長対談】
第一回
職人のこだわり、薩摩切子への情熱
江戸末期に薩摩の地で誕生し、一度は幻と化した薩摩切子。100年ぶりの復元から四半世紀が過ぎた今、薩摩ガラス工芸では30名の職人が技術を継承しています。鹿児島の伝統を地元の若者に受け継いでほしいという思いから職人の平均年齢は35歳と若く、新たな歴史を築くべく薩摩切子作りに日々挑んでおります。
plofile 中根 櫻龜(なかね おうき)

〈本名:中根 総子(なかね ふさこ)〉さん
兵庫県尼崎市生まれ。熊本県立第一高等学校卒業
武蔵野美術短期大学工芸デザイン専攻卒業。神奈川県川崎市 東京ガラス工芸研究所卒業
卒業直前、鹿児島より薩摩切子復興のための人材派遣の依頼があり、同研究所から推薦をうける。

1984年9月
島津観光株式会社入社(現在 株式会社島津興業観光本部)尚古集成館勤務。
薩摩切子復元事業の初めとして資料研究に着手。翌年1月、仮設工房内にてカット技法の復元試作を開始

1985年4月
薩摩ガラス工芸株式会社設立と同時に移籍

1986年4月
同社の本工場完成により、「船形鉢」や「銚釐」をはじめ本格的な復元活動を開始。 以後毎年新しい復元品を開発。また、新しいデザインの創作薩摩切子を制作。 その後様々な特注品や2色被せを使った新薩摩切子の開発等を手掛けながら、25年の職歴を誇る。

2010年2月
薩摩切子復元25周年を受け、島津家第32代当主 島津修久より「櫻龜」の命号を受ける。

花見盃ーーいつ頃からガラスに興味を持たれていたのですか?

小学5年生の時、百貨店の催しでガラス細工職人の実演を見て、「すご〜い。」と感動してその場を離れられなかったのがきっかけですね。それからガラスに興味を覚えて、見るのも好きでしたけれど自分で作りたいと思っていました。美大に進んだ時もガラス工芸は意識していました。大学生の時に吹きガラス工房の体験講座で初めてガラスを作った時には、不格好なコップでしたが嬉しかったですね。



丸花器『篤姫』島津紫 ーー復元当時、もっとも苦労した事を教えてください。

ガラスの専門学校を卒業してすぐに鹿児島に来たので、当時技術にまったく自信がなかったのです。
尚古集成館のメインに展示されていた薩摩切子『脚付蓋物』を目の前にして「これを復元してください。」と言われた時には内心「無理・・・」と思いました。
でも、周りの期待感がひしひしと(でも見守るように暖かく)伝わってきて、出来ることから始めようって思いました。薩摩切子とは何ぞや?から勉強し、一ヶ月間資料の読破に費やしそれから本物の実測。とにかく技術的に参考になるものが少なくて実測データから必要な工具の種類を考えたり、1枚の写真から型を作り試作を繰り返して形やカットのバランスを決めていったりと復元1つ1つが私の勉強になりました。
新しい復元が増えると工具と技術が増すという感じで、大変でしたがやりがいのある時期でした。
一番の苦労は、最初は一人だけだったので教えてもらう事も相談も出来ないことだったけど、今思えば、薩摩切子は誰も作った事がないので仮に職人がいてもやっぱり全てが手探りだったのかなって。むしろまったく先入観のなかった私が適役だと神様が白羽の矢を当てたのかなって思います。


香水瓶(ハート)ーー中根さんが思う薩摩切子の一番の魅力を教えてください。

ガラスの輝きと透明感がもともと大好きなのです。薩摩切子がそこにあるだけで場面が華やぐ気がします。飾っていてもいいけれど、楽しい気分で食事をする時に絶対似合いますね。
作り手としてはこんなに創作意欲の尽きない題材はないと思っています。伝統柄だけでなく様々な文様に挑戦していますが、薩摩切子の持つぼかしが重厚感や柔らかさ、繊細さ、趣きといった様々な表現を可能にしてくれています。カットしている時に器の中を覗き込んでいると光と色の万華鏡のような世界が目の前に広がっているのです。作り手だけの楽しみです。でも多くの人にも体験してほしくて使う人の目線で見る視点をデザインのポイントにもしています。私の作品は横から眺めた時と景色が変わって見える作品が多いので、是非展示会では覗き込んでみてください。


二色被せ大花器『曉韻』 ーー今後の夢をお聞かせください。

伝統工芸の世界に縁あって入り、一度途絶えた歴史がまた動き始めていて、伝承という言葉がゆっくりと私の中でウエイトを占め始めています。起承転結を世代で考えてみると、私は起『始まり』のお役目。江戸期の薩摩切子を復元する事でその魅力を現代に根付かせ、創作でこの時代の文化を取り込み魅力の幅を広げていく。次の世代の人の中からその技術を受け継ぎ発展させてくれる人が出てくるように、今どれだけ魅力ある世界にしておけるかが課題であり、やりがいのあるところでもあります。郷土のガラス工芸品としてではなく、日本の工芸品として日本人が世界に誇れる工芸品になればいいなあと思っています。そのためには、まだまだ県外での知名度が低いので頑張らないといけません。



「薩摩切子復元」という、一大プロジェクトの為に鹿児島の地を踏んでから25年。今もなお、あの頃のままの情熱を持ち続け、夢を抱き続ける中根さん。 島津家当主より受けた「櫻龜」の雅号を後世に受継ぐと共に、さらなる飛躍を期待致します。(今年9月には鹿児島県の山形屋にて記念展開催予定。詳細は展示会の様子・お知らせ)
株式会社島津興業 薩摩ガラス工芸

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